無頼庵’s競馬ブログ

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2020 競馬を振り返る①牝馬の年

2020年は記録的に牝馬が席巻した年でした!

平場の古馬牡牝混合芝GⅠ戦線は年間10競争のうち牝馬が9勝と圧倒!

牡馬の1勝は天皇賞・春フィエールマンだけという記録的な牝馬の大活躍で幕を閉じた!

史上初9冠を達成し引退したアーモンドアイを筆頭に、宝塚記念有馬記念の同一年春冬グランプリを制覇したクロノジェネシス
スプリンターズS安田記念・マイルチャンピオンSと3勝のグランアレグリアなど、短距離から中長距離までカテゴリーを問わず活躍馬を出した。

ひとつには牡馬古馬の層が薄くなっていることもあるが、従来の競馬の概念を覆した快挙であることは間違いない。

今回1番人気で有馬記念を制覇したクロノジェネシスは、3歳春の馬体重が430kg台から秋を迎えて452kgと実に20kg増加。秋華賞で初のG1制覇を成し遂げた。
そして4歳で迎えた宝塚記念では、さらに464kgと成長し圧勝でG1 2勝目を挙げ、先の有馬記念でも474kgと馬体を増やしていたが決して太くはなく、まさに馬体と精神的成長の著しい進化を遂げていた。

昨年、同様に春・冬のグランプリを制したリスグラシューと成長過程が被って見えていた。

血統的には父のバゴからは2010年人気薄で菊花賞を制したビッグウィークが出ているが、とりたてて大物は出ておらず突然変異的に女傑が輩出されたことになる。

母クロノロジストの父クロフネ、母父サンデーサイレンスのラインからの優性遺伝がもたらした優秀な血が反映されているのだろう。

姉のノームコアの父はバゴと同じく欧州の種牡馬ハービンジャーであるが、こちらも先の香港カップを欧州の強豪マジカルらを破って戴冠している。

クロノジェネシスは馬場を問わず、パワーと切れを兼備した万能型!
まさに父、母の双方から良いとこ取りされたような素晴らしい馬である。

彼女なら欧州の重い馬場を克服して凱旋門賞を勝てるかも知れない。そんな夢を抱かせてくれる名馬に成長してくれた。

アーモンドアイやラッキーライラックなどの名牝がターフを去ったが、来年はクロノジェネシスが、コントレイル、デアリングタクトの三冠馬たちと更に競馬を盛り上げてくれることだろう。

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写真は史上初9冠獲得のアーモンドアイ(JRA-VANより)